第2 【事業の状況】
1 【業績等の概要】
(1) 業績
当事業年度におけるわが国の経済は、平成23年3月11日に発生しました東日本大震災により甚大な惨禍をもたらしたこと及び原発事故による電力供給不安、風評被害等、さらに、急激な円高及び欧州債務問題等により、今後の景気の先行きが不透明な状況で推移しました。
こうした状況のなかで、当社が属しております自動車フィルターの市販メーカーにおいては、カーディーラーでの交換頻度が増えていること及びガソリンスタンドのセルフ化の影響を受けて厳しい状況になっているなかで、海外からの安価な商品が入ってきている等、当社を取り巻く経営環境は一段と厳しさを増しました。
このような環境のなかにあって、当社はフィルター部門において、国内では、大型車用フィルター及び既存品との差別化を主眼において開発した高性能オイルフィルターの拡販に向けての営業活動を図ると共に新規顧客の獲得に取り組んでまいりました。さらに、300tプレス機械を利用して加工できる部品、製品及び既存のプレス部品の受注を増加するための営業活動に取り組んでまいりました。また、輸出では、既存の主要輸出先以外の国への営業活動に取り組んでまいりました。さらに、燃焼機器部門では、バーナ及び熱交換器の拡販に取り組んでまいりました。
その結果、売上高は47億66百万円(前年同期比0.2%増)、売上高が増加したこと及び販売費及び一般管理費が46百万円減少したことが要因となり、営業利益は2億53百万円(前年同期比23.3%増)、経常利益は2億58百万円(前年同期比19.5%増)となりました。固定資産除却損が19百万円減少したこと及び前事業年度に14百万円計上しました投資有価証券売却損を当事業年度に計上しなかったものの、前事業年度に2億40百万円計上しました保険差益を当事業年度に計上しなかったことが要因となり、当期純利益は1億45百万円(前年同期比45.5%減)となりました。
セグメント別の業績は、次の通りであります。
フィルター部門
売上高に関しては、国内売上はガソリンスタンド向けが減少し、輸出売上はヨーロッパ向けが増加しました。営業利益に関しては、鋼材等の原材料価格の高止まりにより製造原価が上昇したものの、販売費及び一般管理費が減少したことが要因となり増加しました。
その結果、売上高は45億14百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益は4億49百万円(前年同期比21.0%増)となりました。
燃焼機器部門
売上高に関しては、熱交換器及びバーナ部品は増加しましたが、厨房機器のOEM販売を中止したため、全体としては減少しました。営業利益に関しては、厨房機器のOEM販売を中止し部品販売に変更したことにより、原材料費及び人件費の削減が出来たものの、売上高が減少したことが要因となり減少しました。
その結果、売上高は2億51百万円(前年同期比7.0%減)、営業利益は29百万円(前年同期比16.0%減)となりました。
なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、税引前当期純利益が2億43百万円となったものの、有形固定資産の取得による支出が3億4百万円となったこと及び短期借入金の純増減額が2億50百万円の減少となったことにより、1億51百万円(前年同期比3億29百万円減)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額が1億51百万円となったものの、税引前当期純利益が2億43百万円となったこと及び減価償却費が2億21百万円となったことにより、3億36百万円の収入(前年同期比4億69百万円減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入が8億78百万円となったものの、定期預金の預入による支出が7億50百万円となったこと、有形固定資産の取得による支出が3億4百万円となったこと及び投資有価証券の取得による支出が1億37百万円となったことにより、2億93百万円の支出(前年同期比68百万円増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増減額が2億50百万円の減少となったこと、自己株式取得による支出が35百万円となったこと及び配当金の支払額が81百万円となったことにより、3億72百万円の支出(前年同期比89百万円増)となりました。
2 【生産、受注及び販売の状況】
(1) 生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
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セグメントの名称
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金額(千円)
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前年同期比(%)
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フィルター部門
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3,764,534
|
99.0
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燃焼機器部門
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208,247
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96.9
|
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合計
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3,972,782
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98.9
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(注) 1 金額は、平均販売価格で記載しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 仕入実績
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称
|
金額(千円)
|
前年同期比(%)
|
|
フィルター部門
|
506,257
|
98.3
|
|
燃焼機器部門
|
11,565
|
158.8
|
|
合計
|
517,822
|
99.2
|
(注) 1 金額は、仕入価格で記載しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 受注実績
当社は、見込生産方式をとっているため該当事項はありません。
(4) 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
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セグメントの名称
|
金額(千円)
|
前年同期比(%)
|
|
フィルター部門
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4,514,890
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100.6
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燃焼機器部門
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251,516
|
93.0
|
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合計
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4,766,407
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100.2
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(注) 1 金額は、販売価格で記載しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次の通りであります。
|
相手先
|
前事業年度
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当事業年度
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||
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金額(千円)
|
割合(%)
|
金額(千円)
|
割合(%)
|
|
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ユニオンモーター㈱
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1,236,861
|
26.0
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1,396,760
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29.3
|
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マーレトレーディング
ジャパン㈱ |
─
|
─
|
582,286
|
12.2
|
(注) 前事業年度のマーレトレーディングジャパン㈱については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 【対処すべき課題】
自動車の補修用フィルター市場は、今後、ますます競争が激化していくことが予想されます。このような状況の中で収益を確保し、長期的な安定成長を図っていくための戦略としては、高品質・低コスト生産体制の確立、情報収集及び企画立案型の営業活動による拡販、第2の柱としての燃焼機器事業の収益改善、また、自動車用フィルター以外の開発に取り組むことにより、新たな成長を目指してまいります。
4 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の概況及び経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
(1) 自動車用フィルターに特化した事業について
当社グループの主な事業は、自動車用フィルター事業及び燃焼機器事業であり、売上高では、自動車用フィルター事業が約95%を占めております。現在、当社グループが製造及び販売する自動車用フィルターは、内燃機関等を動力とする自動車の機能部品でありますが、現在開発が進められている燃料電池車及び電気自動車等に代表される次世代の自動車では、自動車用フィルターが不要になる可能性があります。
(2) 自動車用フィルター業界の競争
自動車用フィルターは、東南アジア等で生産される安価な製品が年々増加してきており、コスト面における競争は非常に激化しております。当社グループは、生産効率の向上及び経費削減等の企業努力によりコスト競争力の維持を図ってまいりますが、今後、収益力が低下する可能性があります。
(3) 地震発生による影響
当社の生産設備は静岡県御前崎市にあるため、想定されている東海地震が発生した場合は、生産設備等が影響を受け生産が出来なくなる可能性があります。
5 【経営上の重要な契約等】
該当事項はありません。
6 【研究開発活動】
自動車の販売台数・保有台数の減少及び海外製品が増加してきており、既存製品で対抗していくには大変厳しい状況が予測されるため、既存製品と差別化したフィルターの開発に取り組んでまいります。また、今まで培ってきた濾過技術及びプレス技術を活かし自動車用以外のフィルターの開発及びフィルター以外の新しい分野の開発にも取り組んでまいります。
当事業年度における当社の研究開発費の総額は、32百万円であります。
セグメント別の研究開発活動を示すと、次の通りであります。
(フィルター部門)
自動車メーカーの新車販売に際し、使用されているフィルターに関する情報を迅速に入手し、新製品の開発に取り組んでおります。
当事業年度の研究開発費の金額は、97万円であります。
(燃焼機器部門)
燃焼機器及びフライヤー等の既存製品の一部の改善に取り組んでおります。
当事業年度の研究開発費の金額は、1百万円であります。
(全社共通)
自動車用フィルター以外で新製品を生み出すために開発に取り組んでおり、現在、車載用加湿器及びティッシュケースの開発に取り組んでおります。
当事業年度の研究開発費の金額は、30百万円であります。
7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 重要な会計方針」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
①流動資産
流動資産は、25億74百万円(前事業年度末比15.9%減)となりました。主な要因は、受取手形が74百万円増加したものの、現金及び預金が4億57百万円、売掛金が85百万円減少したことによるものです。
②固定資産
固定資産は、20億16百万円(前事業年度末比20.2%増)となりました。主な要因は、機械装置が89百万円及び建物が35百万円減少したものの、建設仮勘定が3億59百万円及び投資有価証券が1億18百万円増加したことによるものです。
③流動負債
流動負債は、9億25百万円(前事業年度末比17.1%減)となりました。主な要因は、設備関係未払金が1億41百万円増加(前事業年度では設備関係未払金18百万円を「未払金」に含めて表示しております。)したものの、短期借入金が2億50百万円、支払手形が58百万円及び未払法人税等が57百万円減少したことによるものです。
④固定負債
固定負債は、1億55百万円(前事業年度末比3.9%増)となりました。主な要因は、役員退職慰労引当金が23百万円減少したものの、退職給付引当金が12百万円及び資産除去債務が10百万円増加したことによるものです。
⑤純資産
純資産合計は、35億10百万円(前事業年度末比1.0%増)となりました。主な要因は、固定資産圧縮積立金が20百万円減少したこと及び自己株式が35百万円増加したものの、繰越利益剰余金が84百万円増加したことによるものであります。
(3) 経営成績の分析
①売上高及び売上総利益
売上高については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」及び「第2 事業の状況 2 生産、受注及び販売の状況 (4)販売実績」に記載の通りであります。
当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べ1百万円増加し、7億97百万円(前年同期比0.1%増)となりました。主な要因は、原材料価格の値上がりによる材料コストが増加したものの、売上高が増加したことによるものであります。
②販売費及び一般管理費
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ46百万円減少し、5億43百万円(前年同期比7.9%減)となりました。主な要因は、役員報酬が5百万円及び給料が7百万円減少したこと等によるものであります。
③営業利益
①売上高及び売上総利益及び②販売費及び一般管理費の結果、当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べ47百万円増加し、2億53百万円(前年同期比23.3%増)となりました。
④営業外損益
当事業年度の営業外損益は、営業外収益が前事業年度に比べ6百万円減少し、15百万円(前年同期比28.2%減)、営業外費用が前事業年度に比べ29万円減少し、10百万円(前年同期比2.7%減)となりました。
⑤経常利益
①売上高及び売上総利益、②販売費及び一般管理費、③営業利益及び④営業外損益の結果、当事業年度の経常利益は、前事業年度に比べ42百万円増加し、2億58百万円(前年同期比19.5%増)となりました。
⑥特別利益
当事業年度の特別利益は、前事業年度に比べ2億50百万円減少し、4百万円(前年同期比98.1%減)となりました。主な要因は、前事業年度に2億40百万円計上しました保険差益を当事業年度に計上しなかったことによるものであります。
⑦特別損失
当事業年度の特別損失は、前事業年度に比べ23百万円減少し、19百万円(前年同期比54.6%減)となりました。主な要因は、固定資産臨時償却費を8百万円及び資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額を10百万円計上したものの、前事業年度に8百万円計上しました減損損失を当事業年度に計上しなかったこと、固定資産除却損が19百万円減少したこと及び前事業年度に14百万円計上しました投資有価証券売却損を当事業年度に計上しなかったことによるものであります。
⑧税引前当期純利益
①売上高及び売上総利益、②販売費及び一般管理費、③営業利益、④営業外損益、⑤経常利益、⑥特別利益及び⑦特別損失の結果、当事業年度の税引前当期純利益は、前事業年度に比べ1億84百万円減少し、2億43百万円(前年同期比43.1%減)となりました。
⑨税金費用
当事業年度の税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計)は、前事業年度に比べ62百万円減少し、97百万円(前年同期比39.2%減)となりました。
税効果会計適用後の税金負担率は、前事業年度より2.6%増加し、40.1%となりました。
⑩当期純利益
①売上高及び売上総利益、②販売費及び一般管理費、③営業利益、④営業外損益、⑤経常利益、⑥特別利益、⑦特別損失、⑧税引前当期純利益及び⑨税金費用の結果、当事業年度の当期純利益は、前事業年度に比べ1億21百万円減少し、1億45百万円(前年同期比45.5%減)となりました。
(4) キャッシュ・フローの分析
当社の資金状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。