(1)業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、東日本大震災後のサプライチェーンの立て直しや各種の政策効果などを背景に景気の持ち直し傾向が継続しているものの、企業収益の悪化、設備投資の減少、また、海外景気の下振れによる不安定な為替レート、株価の動向等、先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、メーカーとして原点回帰するとともに、圧倒的優位を確保するための成長戦略の立案仕込みと着実な遂行を目指し、「事業基盤の整備強化と成長戦略の着実遂行」を社長方針に掲げ、「労働環境の改善整備」、「機械装備率の向上」、「最適生産体制の再構築」、「新製品・高機能化開発の継続強化」及び「海外市場開拓の強化拡大」を重要指針として各種施策に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高212億47百万円(前期比14.2%増)、営業利益19億62百万円(同10.9%増)、経常利益20億40百万円(同15.0%増)となり、当期純利益は12億36百万円(同17.3%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
合成樹脂加工製品事業
合成樹脂加工製品事業におきましては、中近東の政変に端を発した原料価格高騰、東日本大震災による原料調達難、世界景気停滞懸念など大きく変化する外部環境のなか、原料価格の変動を製品価格へ積極的に転嫁する一方で、製品及び原材料の海外調達の拡大を図ってきました。また、戦略製品を中心とした積極的な営業活動、新製品の投入、物流コスト低減に注力してきました。海外子会社におきましては、在インドネシアの子会社「ハギハラ・ウエストジャワ・インダストリーズ社」、在中国の子会社「青島萩原工業有限公司」ともに業績は概ね順調に推移いたしました。
その結果、売上高は163億29百万円と前期に比べ10億13百万円(6.6%)の増収となり、営業利益は15億29百万円と前期に比べ1億66百万円(12.2%)の増益となりました。
機械製品事業
機械製品事業におきましては、薄型テレビ及び自動車関連業界において、光学系フィルム(偏光板・保護フィルム・ハードコートフィルム等)、リチウムイオンセパレータフィルム(車載用リチウムイオン電池)の需要拡大を背景に、機能性材料向け各社の設備投資が活発化したこと、また、多様なニーズにも対応するなど積極的に受注開発に取り組んだことで、主力製品であるスリッター関連機器は堅調に推移いたしました。
その結果、売上高は49億18百万円と前期に比べ16億22百万円(49.2%)の増収となり、営業利益は4億33百万円と前期に比べ29百万円(7.4%)の増益となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5億10百万円減少し、12億38百万円となりました。
当連結会計年度における活動ごとのキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益20億17百万円と減価償却費7億95百万円を主とする資金の増加と売上債権の増加額7億61百万円及びたな卸資産の増加額1億48百万円を主とする資金の減少により、11億78百万円(前連結会計年度比5億16百万円の収入減少)の資金の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、生産設備の新増設、更新及び合理化投資の充実による有形固定資産の取得6億1百万円等により、9億34百万円(前連結会計年度比4億34百万円の支出増加)の資金の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増額2億29百万円及び長期借入金により1億22百万円の収入がありましたが、長期借入金の返済による支出9億2百万円等により、7億47百万円(前連結会計年度比3億78百万円の支出減少)の資金の減少となりました。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
合成樹脂加工製品事業 |
13,678,774 |
106.4 |
|
機械製品事業 |
4,918,615 |
149.2 |
|
合計 |
18,597,389 |
115.1 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) | |
|
合成樹脂加工製品事業 |
原糸 |
1,437,806 |
94.6 |
98,210 |
47.1 |
|
梱包袋 |
995,119 |
98.3 |
146,360 |
139.9 | |
|
計 |
2,432,925 |
96.1 |
244,571 |
78.1 | |
|
機械製品事業 |
4,688,538 |
112.6 |
2,717,184 |
92.2 | |
|
合計 |
7,121,463 |
106.3 |
2,961,755 |
90.8 | |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
3.合成樹脂加工製品事業においてクロス、シート及び土のうは主として見込み生産のため記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
合成樹脂加工製品事業 |
16,329,055 |
106.6 |
|
機械製品事業 |
4,918,615 |
149.2 |
|
合計 |
21,247,670 |
114.2 |
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
次期の見通しにつきましては、東日本大震災の影響を受けたサプライチェーンの立て直しや各種の政策効果などを背景に、景気の持ち直し傾向が続くことが期待される一方で、海外景気の悪化や為替レート・株価の変動等により景気が下振れするリスクがあるうえに、デフレの影響及び雇用情勢の悪化懸念が依然として残っており、原材料価格の動向も含め、先行きが不透明な経営環境が続くことが予想されます。
セグメント別には以下の施策を実施する予定です。
[合成樹脂加工製品事業]
合成樹脂加工製品事業は、世界市場を視野に「生産システム改革と最適生産体制」を追求し、「製品成長戦略の推進」、「高付加価値製品の開発」及び「グローバル化の推進」を重点施策として推進していきます。
[機械製品事業]
機械製品事業は、「高収益体質の基盤確立」、「差別化製品の開発強化」、「グローバル社会への対応力強化」及び「ビジョン共有による強固な組織経営」を重点施策として推進していきます。
当社グループの経営成績、株価及び財政状況等に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。また、本記載は将来発生しうる全てのリスクを必ずしも網羅したものではありません。
(1) 原材料の市況変動の影響について
当社の合成樹脂加工製品事業部門、ハギハラ・ウエストジャワ・インダストリーズ社及び青島萩原工業有限公司は主にポリエチレン・ポリプロピレン樹脂を原材料として使用しております。これら原材料の価格は、原油・ナフサといった国際商品市況の影響を受けるもので、原材料価格の変動は避けられない状況にあります。今後、原材料価格の変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 為替変動の影響について
当社グループの事業、業績及び財務状況は為替相場の変動によって影響を受けます。海外子会社における売上、費用、資産を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、為替動向は外貨建で取引されている仕入価格及び販売価格にも影響を与える可能性があり、急激な為替変動があった場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 法的規制による影響について
当社グループは法令の遵守を基本として事業を進めておりますが、製造物責任や環境、リサイクル関連、独占禁止、特許、税制、輸出入関連などにおいて、国内、海外を問わず様々な法的規制を受けており、今後さらにその規制が強化することも考えられます。そのような場合、事業活動に対する制約の拡大やコストの増加も予想され、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 製造物責任による影響について
当社グループは日本国内及び事業展開する各国において認められている品質管理基準に従って製品を製造しておりますが、将来にわたって全ての製品に欠陥がなく、製造物賠償責任請求及びリコール等に伴う費用が発生しないという保証はありません。当社グループは製造物賠償責任保険に加入しておりますが、賠償額を全て賄えるという保証はなく、製品の欠陥が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5) 退職給付債務の影響について
当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて設定されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループにおきましては、研究開発活動は主として当社が行っております。
当社の研究開発活動は、新製品開発、既存製品の改良・改善及び新技術の開発であります。合成樹脂加工製品事業におきましては開発部門が新製品の開発、既存製品の改良・改善を担当しております。機械製品事業におきましてはエンジニアリング事業部営業・開発部門開発部及び製造部門設計部が担当しておりますが、技術高度化等の開発に関してはタスクチームを編成し効率的かつフレキシブルに対応しております。研究開発スタッフは66名、当連結会計年度は研究開発費として4億1百万円を投入しました。当連結会計年度における工業所有権出願件数は2件、当連結会計年度末における工業所有権の総数は172件となっております。
主な研究開発
(1)合成樹脂加工製品事業
主力製品であるコンクリート補強繊維では、新製品を国内外の市場に投入しました。シート関連では、建築現場向けに軽量タイプの機能性防音シートを、土木用途向けでは耐久性を向上させた大型土のうを上市するとともに、人工芝関連では、機能化や風合い改善で二次加工性を向上させることができました。また、粘着テープ関連では、用途別・機能別に顧客ニーズに対応した製品展開を行うとともに、技術開発場面では、新製品の開発に関わる設備開発を積極的に進め、主に延伸技術の改善に成果がありました。
当事業に係る研究開発費は3億14百万円でありました。
(2)機械製品事業
スリッター関連では、車載リチウムイオン2次電池の電極用、セパレーター用及びラミネート容器用の各種スリッターを開発し上市しました。また、高機能フィルム関連では、タッチパネル用基材を扱う、検査、ラミネート、スリット等各種機能を持ったスリッターを開発し上市しました。押出・リサイクル関連機器では、リサイクル業界向けに、コストダウンをした新型ペレタイザーを上市しました。
当事業に係る研究開発費は86百万円でありました。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債、収益・費用の計上及び開示に関する経営者の見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
・流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、104億69百万円(前連結会計年度末100億59百万円)となり、4億10百万円増加しました。これは売上債権及びたな卸資産が増加したこと等によります。
・固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は、79億26百万円(前連結会計年度末78億2百万円)となり、1億23百万円増加しました。これは減価償却の実施7億95百万円により減少した一方、有形固定資産の取得6億50百万円及び無形固定資産の取得1億73百万円等によります。
・流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は、57億77百万円(前連結会計年度末57億74百万円)となり、3百万円増加しました。これは仕入債務及び短期借入金が減少した一方、未払法人税等が増加したこと等によります。
・固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は、12億78百万円(前連結会計年度末17億11百万円)となり、4億33百万円減少しました。これは長期借入金が減少したこと等によります。
・純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、113億39百万円(前連結会計年度末103億75百万円)となり、9億63百万円増加しました。これは利益剰余金が10億38百万円増加したこと等によります。
(2)経営成績の分析
・売上高
当連結会計年度における売上高は、212億47百万円(前連結会計年度186億11百万円)となり、26億36百万円増加いたしました。これは合成樹脂加工製品事業では、高付加価値製品が順調に売上を拡大したこと及び合成樹脂原料価格の値上がりに伴う各種製商品への価格転嫁の影響によるものです。機械製品事業では、高機能性フィルム及び半導体関連の保護シート等を切断するフィルムスリッターは、需要拡大を背景に増収となりました。
・売上総利益
当連結会計年度における売上総利益は、56億74百万円(前連結会計年度52億7百万円)となり、4億66百万円増加いたしました。これは、世界的な原油価格の高騰により、当社製品主原料である合成樹脂原料(ポリプロピレン・ポリエチレン)の値上げが数回にわたり行われ、この値上げに対して、製品販売価格への価格転嫁及び生産コスト削減等の諸施策の実施を行った結果によるものです。
・販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、37億11百万円(前連結会計年度34億38百万円)となり、2億72百万円増加いたしました。これは売上増加により給与及び賞与、運賃及び荷造費が増加したこと等によります。
・営業外損益
当連結会計年度における営業外損益は、77百万円の利益(前連結会計年度5百万円の利益)となり、72百万円の増益となりました。これは受取保険金が減少した一方で支払利息及び為替差損が減少したこと等によります。
・特別損益
当連結会計年度における特別損益は、22百万円の損失(前連結会計年度25百万円の損失)となり、2百万円損失が減少いたしました。これは固定資産除却損が増加した一方で貸倒引当金戻入額が発生したこと等によります。
・税金等調整前当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、20億17百万円(前連結会計年度17億49百万円)となり、2億68百万円増加いたしました。
・法人税等
当連結会計年度における税金費用は、7億81百万円(前連結会計年度6億95百万円)となり、85百万円増加いたしました。これは税金等調整前当期純利益の増加に伴うものです。
・当期純利益
当連結会計年度における当期純利益は、12億36百万円(前連結会計年度10億53百万円)となり、1億82百万円増加いたしました。この結果、1株当たり当期純利益は187円50銭(前連結会計年度174円94銭)となり、12円56銭増加しました。
(3)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。